キドリハ通信 KIDOREHA BLOG

2017年7月7日(事故から2年と95日)

vol.18 キドリハ通信～欲しがりません立つまでは第5章～

 
皆さん

こんばんは。

 

 

 

さて、今日はタイトルのように、

 

「障がい者の『権利』と『責任』」というテーマで考えてみたいと思います。

 

 

ずっとこの話を書きたかったのですが、ちょっとバタバタで書けていなかったので、

 

 

せっかくなので先日話題になったバニラエアのニュースを題材にして考えてみたいと思います。

 

 

そのニュースというのが、コチラですね。

http://arcanaslayerland.com/2017/06/28/lcc-vanilla-air/

 

皆さんは、どう思いますか？

 

 

感じ方は、それぞれだと思います。
意見が違って良いと思います。

 

 

僕は、日ごろから障がい者には主張できる「権利」がある分、
最低限やるべき「責任」があると思っています。

 

 

まず、社会的に法律で認められた「権利」を確認をすると…
日本では、障害者差別解消法がH28年4月に施行されています。

 

 

（「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」の通称》
障害者基本法の基本理念に沿って、障害を理由とする差別を解消するための措置について定めた法律。障害のある人に対する不当な差別的取扱いを禁止し、行政機関に対して合理的配慮の提供を義務づけている。平成28年（2016）4月施行。）

 

 

とはいえ、日常生活において、障がい者が健常者と全く同じように不自由なく過ごすのは難しく、やはり多かれ少なかれ、社会生活において、周りの方に助けを借りて生きていく必要があると思います。

 

 

例えば、障がい者には、
電車に乗る際に周囲の助けを借りる「権利」もあるとは思いますが、
そのために、障がい者として「すみません、助けてください。」とキチンとお願いすること。

 

 

また、手伝ってもらったら、「ありがとうございました！」
って、相手に気持ちよくお礼を言う責任があると思います。

 

 

当たり前のようですが、世の中、その責任を果たしていない障がい者も結構いると思います。
手伝ってもらって当たり前だと思っている人、
何も言わなくても、空気を読んで周りが助けるべきだ、
と思っている障がい者の側にも問題があると、僕は思います。

 

 

 

障がい者本人よりも、介助者があまりに辛辣な態度で
電車の車掌さんやタクシーの運転手さんにストレスをぶつける話もよく聞きます。

 

 

 

もちろん、社会の側が障がい者のために環境を整える「責任」もあると思いますが、
一方で、障がい者が果たすべき最低限の責任もあると思います。

 

 

 

ココでニュースの話に戻りたいと思います。

では、ここでいう当事者の木島さんの「権利」と「責任」とは何か？

 

木島さんの権利が「車いすでも飛行機に乗ることができる権利」だとしたら、
木島さんが果たすべきは「決められたルールを守る責任」だと思います。

 

 

車いすで飛行機に乗る際に、事前に連絡するというのは車いす界の常識ですし、
社会的に認められたルールを守るのは、最低限の責任だと思います。
しかも、158か国を旅した経験を持つ木島さんはその常識も知っていました。

 

「事前に連絡すると断られるケースがこれまで2、3回あった」と木島さんは言っていますが、だから事前連絡しない。というのは筋が違うと思います。

 

もし、筋を通すなら、二度とバニラエアを使わないか、事前に連絡して断られた際に、障碍者差別解消法違反ではないか？と国土交通省に意見して、環境整備をすべきだと思います。

…ルールを守らず、ルールに沿って搭乗を断られたことに意見する前に。

 

 

一方で、バニラエアについてもあと1歩「責任」を果たせていない、
というのが僕のもう1つの意見です。

 

 

バニラエアは、今回のケースでは周りの同行者が手伝っても乗ることを禁止されたと言います。

 

さらには、自動のリフトが無いところでは障がい者をおぶって運ぶ対応もしていない、とのこと。

 

おそらく、事前連絡しても、この空港では搭乗を断っていたと思います。

そうなると、障がい者に与えられた選択肢がゼロになります。
つまりは、「車いすでも差別なく飛行機に乗せる責任」を果たしていないと思います。

 

 

従業員がおぶって案内するか、乗客の自己責任のもとで同行者に手伝ってもらうのを黙認するか、障がい者の「権利」を守る最低限の「責任」を果たすべきだと僕は思います。

 

 

このように、両者が、それぞれに果たしていない「責任」があると思います。
以上です。

 

 

皆さんはどのように考えますか？

賛成意見、反対意見、それぞれにお待ちしています！！

 

 
追伸
今回の場合、木島さんのニュースによって、世の中に問題提起するには十分な反響がありました。
結果的に、バニラエアは気分を害させたことを謝罪し、環境整備を進めることになった。

その時点で、木島さんの勝ちですよね。。。苦笑

個人的には、木島さんは正攻法でいくよりも今回のように問題を起こした方が、
早く環境整備が進むことを分かったうえでの作戦だったのでは？
社会のために、悪者になったのでは？

なんて思ってます。