キドリハ通信 KIDOREHA BLOG

2015年7月21日、入院51日目。(事故から109日目。) 2015年07月21日 17時04分41秒

おはようございます。
今週は4日間ですが、気を引き締めていきましょう。

今朝血液検査をしたので、その結果が悪くなければ発熱により続けていた点滴・抗生剤の投与が終わります。今週には本格的に訓練復帰したいところです。

さて、3連休は訓練も休みだったので、訓練でのニュースはありません。なので、今日もまたメンタル面について話したいと思います。昨日、同じ病室のルームメイト2人と話をしました。
1人は65歳くらいの、糖尿病による入院のようです。

もう1人は20歳くらいの男の子で僕と同じ脊髄損傷患者です。
65歳さんは糖尿病で入院されてますが、「後縦靭帯骨化症」という病気を併発しているそうで後縦靭帯骨化症とは脊椎の上下に走る後縦靱帯が骨化してしまうことにより神経が圧迫されて知覚障害や運動障害を引き起こす難病(糖尿病や肥満症の人がなりやすい)で、それにより今車椅子での生活をされています。

運動障害の一つとして自力排尿も鈍っていて残尿や尿漏れがあり、明日(今日)から自己導尿することになった、とのこと。
残尿があると溜まった尿から雑菌が繁殖して感染、発熱の原因になるので、自己導尿をすることで残尿を無くすのが狙いです。

自己導尿は、今回の僕の発熱の原因になった行為なので、目の前で発熱してる僕を見てとても不安なのだと言います。そもそも、今まで自力排尿で問題が無かったので、自分が自己導尿をする必要があるのかも納得いかない様子。
少なくとも、65歳さんとの感覚が違うのは、僕ら脊髄損傷患者からすると、事故後ずっと常時カテーテルをつながれている状態だったのが、自己導尿をすることで社会復帰に向けて一つステップアップしています。

一方、65歳さんにとっては、今まで自力排尿していたのが、カテーテルという異物を入れて排尿する、ステップダウンしてるイメージなんだと思います。僕自身も、今回の発熱で正直自己導尿の怖さを拭いきれていないので20歳君が説明してくれました。

「自分も4回ほど発熱したが慣れれば問題なく、スムーズにできるはずです。自分の飲水量で体調をコントロールできるはずです。」と。20歳君が65歳さんに説明してあげる、似たような境遇や同じ処置を経験することが多いリハビリ病院ならではの光景ですね。

更に、僕と20歳君に対して「(できないことがあっても前向きに生きているので)脊損の方たちはみんな強いですね。」と65歳さん。

人それぞれ境遇や心の整理の仕方は違うと思いますが、僕からしたら、僕より10も若くて冷静、前向きにいきてる20歳君の方が断然強いと思うわけです。
20歳君はバイク事故で胸椎を損傷したそうです。損傷部位が胸椎の上の方なので僕よりも体の利かない彼です。腹筋も使えません。
「いつか歩けたらいいけど、いつ歩けるかどうかは分からない。それまでは今の体で生きるしかない。だから今は、今を前向きに生きないと。」と20歳君…。スゲーな。

一方僕は、この一週間投与し続けた抗生剤の影響で失禁しまくりで凹みがち、病院食に猛烈に飽きてきた、訓練できずになまる体、相変わらずやせ細っていく下半身…口には出さなくてもネガティヴ要因は沢山あるんです。
だけど、同じ病室のルームメイトからこんなに刺激をもらえる僕はツイてる。そう思って、今週もケツ前進します。

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