キドリハ通信 KIDOREHA BLOG

2016年1月21日、新生活41日目。(事故から294日目。) 2016年01月21日 21時38分09秒

Good morning everyone!
キドリハ海外視察編の配信第一弾です。
今日はとびきり長いですが、覚悟して読んでくださいね。笑
<1/19 リハビリ海外視察”初日”>
現地に着いて、バスで移動してホテルにチェックイン。
チェックイン後、すぐにホテルを出て待ち合わせ場所へ。
誰と待ち合わせしているかというと・・・それはオーストラリア人の頸損先輩・Perry Cross(ペリークロス)です。
ペリークロス先輩について簡単に紹介しますね。
ペリー先輩は現在41歳。19歳の時にラグビーの試合中に頸椎を損傷(C2)し  全身を麻痺、
それから約22年間電動車いすで生活しています。
脊損歴10か月未満の僕からすると大先輩ですね。ペリー先輩です。
ペリー先輩は受傷後、麻痺に対する治療法を見つけることに人生を捧げることで世界に貢献したいと決意  、
Perry Cross Spinal Foundation(PCSF)を設立し、再生治療の研究のための寄付金を集め、
その寄付金を資金に大学と提携するなどして麻痺に対する治療を研究・開発しています。
実際にペリー先輩と話して、脊髄損傷について様々なアドバイスをもらいました。
その中で印象深かった内容をココで紹介します。
脊損の方にも、そうでない方にも有益な情報になると思いますので、ぜひ時間ある時に読んでみてください。
ペリー先輩曰く、「walk again」のために必要なことは二つある。とのこと。
それは、「surgery(手術)」と「rehabilitation(リハビリ)」です。
手術というのは、いわゆる「再生医療」のこと。
まさに今、 PCSF が研究しているテーマです。IPS細胞など、 日本でも世界最先端の研究ニュースが出ています。
が、その多くはまだ実用化されておらず、将来の話として報道されています。
再生医療の実現まではもう少し時間がかかる、と言います。(あと数年だとペリー先輩は言っています)
また、一般的には、再生医療は急性期、それも早ければ早いほど効果があるとされています。
だからこそ、再生医療の実用化を期待しつつ、自分がケガをしてから時間が経たないうちに早く実用化して欲しいと、たいていの脊損者は焦っています。
しかし、これが実用できる日がくれば、急性期(損傷して間もないこと)かどうかは関係ない、というのがペリーの持論です。
これはあくまでもペリーの考えですが、そういう信念をもって研究をしている、という言葉には強い意志を感じました。
そして、  「walk again」のための もう一つがリハビリです。
再生医療が実用化されていない今、必要なことは、リハビリによって「歩くための準備」をしておくこと。
歩くための準備というのは、体幹を鍛えるトレーニング、体が硬くならないようストレッチすること、
そして、「歩く」という感覚を忘れないための「歩行訓練」を継続して行っておくことなど、その全てが挙げられます。
そこでペリーさんが紹介してくれたのが、
オーストラリアにあるリハビリ施設である『Making Strides(メイキングストライズ)』です。
視察2日目の昨日は、メイキングストライズで歩く準備とは何か?を視察をしに行ってきます。
それは、また次回のキドリハで紹介しますね。
僕が、「なんでそんなに『前向き』に、『積極的』に生きられるのか?」という質問をすると、
「だって、人生1度きりだろ?(笑)」
ペリーはそう言って笑っていました。
人生には、怪我だけでなく誰にでも逆境はやってくる、それが人生だろ?
むしろ、逆になぜそんな質問をするのか分からない、という感じでした。笑
ペリー先輩から学んだことを僕なりに解釈すると、、、
麻痺を治すためには、「心技体」の充実が必要だということです。
手術という「技」、
リハビリで「体」の準備をしておくこと、、
それに加えて、前を向いて生きる「心」が必要だと気づかされます。
最後に、ペリー先輩に聞きました。
「人生において、あなたのミッションは何ですか?」
「To find a cure for paralysis.(この世から麻痺を無くすこと。)  」
by Perry Cross
よっ!神様、仏さま、ペリー大提督!!(いや、それは黒船来航か。)
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「心技体」の充実、これは脊髄損傷に限った話ではないのではないでしょうか?
僕は、そう思っています。
そう思って、今日も前向きに行ってきます!
追伸・・・
ペリーとの話にはもう1つの「学び」があります。そもそも、なぜ僕がペリーと知り合ったのか?
にあります。
気づいている人もいるかと思いますが、
実は、知り合ったのは僕ではなく奥さんです。
それは、ペリーが以前来日した際(江戸時代末期の話ではないですよ笑)、
とある都内のレストランにて、たまたまいた共通の知人を介してペリーを紹介されたそうです。
本当のたまたまです。
「ツイてるツイてる」と唱えるとチャンスが舞い込んでくる、そんな話を繰り返ししていますが、
そのチャンスを掴むかどうか、それは行動を起こせるかどうかにかかっているんだと痛感しています。
アクションを起こして運を掴む奥さんの実行力には脱帽です。
そして、その奥さんを掴んだ自分の行動力を、自分で褒めてあげたいと思う、
そんな今日この頃 in オーストラリア です。笑

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