キドリハ通信 KIDOREHA BLOG

2016年2月14日、新生活65日目。(事故から318日目。) 2016年02月14日 10時00分33秒

皆さんおはようございます。
今日は、バレンタインデーですね!

 

…正直、バレンタインデーにはそんな華やかな思い出はありません。笑
なので、早速ですが海外視察の続きです。笑

 

<1/23リハビリ海外視察”5日目”>
この日は移動日でした。
なので、オーストラリアの交通バリアフリー事情を中心に紹介したいと思います。

 

テーマは「さりげなく馴染むバリアフリー」です。

 

この日は朝5時に起床、トラム⇒バスを乗り継いでローカル電車に乗り継いで空港へ向かいました。
最初の写真はトラムの様子です。ホームと電車には ほとんど段差がないことが分かると思います。

 

 

194

 

そして、ホームにも車椅子専用の待ちスペースがあります。

 

195

 

トラムの車内には、全車両に車椅子&ベビーカースペースがあります。
日本と違って、車椅子がいない時は椅子を倒せば座れます。

 

196

 

日本では、車椅子スペースには大きな表示がないことが多く、 折り畳み式の座席もないので、
車椅子が入ってきてもなんとなくスペースを譲る、という文化が浸透していないと思います。

 

ちなみに、車椅子スペースで格好つけてプッシュアップするとこんな感じです。笑

 

197

 

更に、乗り換えてバスです。
バスも車高が低く段差があまりないので、バス車両入口の簡易スロープをすぐに付けられます。
(格好つけて下車するとこんな感じです。笑)

 

198

 

バスの車内も、同じように、車椅子スペースがあり、車椅子がいない時は席を倒して着席可能です。
そういった選択肢があるので、車椅子でも罪悪感が半減する気がします。

 

そして、空港行きのローカル列車へ。
ホームには、同じように車椅子の待機スペースがあります。

 

199

 

そして、乗車して、驚愕の光景が・・・!?
車椅子スペースの異常発生です。笑

 

200

 

正直、ココには「さりげなさ」は微塵も感じられません。笑
ちょっとやりすぎ?ですよね。

 

でも気づかされるのは、駅のホームの車椅子スペースと車両の車椅子スペースが連動しているということ…
日本では、駅によってバリアフリースペースの統一がされていないため、駅のホームと車両のバリアフリーが連動していることは滅多にありません。
恐らく、時間の経過とともにバリアフリーが整備されてきたために起こる課題だと思いますが、コレに関しては是非オーストラリアを見習って欲しいと思いました。

 

でも、ココでも、折り畳み式の座席が備えられています。例えば、介助者の奥さんが車椅子の僕のすぐ横の座席を倒して座ることも可能です。

 

201

 

そして、今日は最後に、日本とオーストラリアの障害者用(多目的)トイレの違いを紹介しつつ、
僕が感じた、日本とオーストラリアのバリアフリーに対する感覚の違いを考えたいと思います。

 

まずは、このトイレを見てください、、、新宿駅のトイレです。

 

202
個室になっていて、中も超立派な設備がそろっています。

 

203

 

そして、これがオーストラリアのトイレです。
一つ目…

 

204

 

二つ目…

 

205

 

空港や大きい駅には個室があるところもありますが、至るところにあるのは、普通のトイレと横並びになった障害者用のトイレがほとんどです。
(あまり綺麗とは言えないので中の写真は載せませんが、)中はただ広いスペースに便器があるだけ、という感じです。

 

あくまでも僕の場合ですが、車椅子が入れるスペースさえあれば良いので、 個室でなくても十分なんです。

 

その場合、これくらいさりげなく横並びの身障者用トイレがあると入りやすいなあ、 と感じました。

また、男性健常者と同じ男子便に入るので、介助者(身内)ではない周りの方がトイレのドアをさりげなく開けて助けてくれる、そんなシーンも多くありました。

 

それって、僕にとってはとても自然体なバリアフリーだと感じたんです。

ただ、一方で気づいたこともあります。
例えば、トイレへの移乗に介助が必要な方で、障害者と介助者が異性の場合、個室でないと介助者が一緒にトイレまで入って行けない…。
そんな困った事態が起こります。それは問題です。

また、新宿駅のように、設備が整っていることで、ハンデの大きい障害をお持ちの方は大いに助かるんだと思います。

そう考えると、やはり、どっちが良い・悪いと一概には決められないんですよね。

 

でも、例えば予算があまり無かったり、個室ほどスペースがあまりとれない施設があった場合には、

通常のトイレの並びに少し広めのトイレを設置するだけでバリアフリーになり得る、

そういう臨機応変さというか、無理のない範囲でバリアフリーを整備すると良いなあと思います。

 

日本人はどこか、バリアフリーのハードルを上げすぎている感じがしました。
それは、心のバリアフリーについても言えるかもしれません。
手伝って断られたらどうしよう、とか、周りに偽善者だと思われたらどうしよう、とか。

僕は昨日も、最寄り駅の近くの坂道で、「押しましょうか?」と声をかけてもらいました。
自分がちょっとキツイな、って思った時は素直に「お願いします。」って言うことにしています。

けど、昨日は、ちょっと体動かしたかったので、「大丈夫ですっ!これもトレーニングですからっ!」って爽やかに断りました。

 

でも、そのやり取りだけで1日が とても 素敵な気分になります。

都合が良いと思われるかもしれませんが、僕の最近の心のバリアフリー基準は、頼りたい時は頼る、頑張りたい時は断る。

そのくらい、自分の気持ちに素直でいようって、そう思っています。

 

生活環境のバリアフリーについても、
日本らしく細やかな心配りが感じられて、
なおかつオーストラリアのようにさりげなく無理のないバリアフリーが浸透したら、
日本の「心のバリアフリー」ももっと自然体になっていくんだろうな、、、
そんなことを思う、バレンタインデーの朝です。

 

今日も1日、皆さんにとってハッピーでスイートな日になりますように。
Happy Valentine!

コメントを投稿する

すべての項目を記入して『投稿する』ボタンを押してください。パスワードは投稿したコメントを編集・削除する時に必要になりますので、忘れずに覚えておいてください。

編集