キドリハ通信 KIDOREHA BLOG

「車椅子は、よく子どもと目が合うんです。」2017年3月31日 (事故から1年と360日目) 2017年04月01日 00時36分39秒

2017年3月31日 (事故から1年と360日目)
Vol.24 キドリハ通信~ほしがりません立つまでは第4章~

 

 

「車椅子は、よく子どもと目が合うんです。」

 

 

●神戸・須磨ビーチにビーチマットを導入したい!
https://greenfunding.jp/lab/projects/1866

 

 

このプロジェクトに対し、

「車椅子の人は砂浜を走れると楽しいの?」
「海に入ることもできるの?」という質問をいただきました。

 

その質問に、僕なりの意見と、海に入るために、現状で考えているコトを発信します。

と、その前に、今日の気づきを1つ。

 

今日、新宿駅で電車を降りて、ホームで人をかき分けて走っていると、小学校低学年くらいの女のコが僕に気づき、道を開けようとしてくれました。

 

でも、パパは気づかず、、、

 
女のコはパパに道を開けさせたいけど、
それをどうパパに伝えれば良いのか、そもそも道を開けた方が良いのかどうか、迷っているようでした。

 

 

結局、道が別れたところまではパパを追い越すことはできず、それからやっと車椅子をいつものペースで走らせるコトが出しました。

 

 

僕は、少女に「ありがとう。」と伝えて去りました。

 

 

車椅子になって、少年、少女とすごく目が合います。ベビーカーの赤ちゃんとよく目にあいます。

 

 

子どもは僕をみて、すぐに指をさします。
お母さんはすぐに、やめさせて、見ないようにと言います。

 

 

でも、その時の子どもの顔をみて、子どもの気持ちを察するに、その顔に変な思惑はないし、その目に卑しいものを見るような濁りはないと、そう感じます。

 

 

だから、車椅子を指差してるのに気づいたら、「良いやろ〜」と言わんばかりの笑顔で、たまに実際にそう話しかけたりします。笑

 

 

なんとなく、子どもの気持ちが、前よりも分かる気がします。そんな風に、自分の中でも感情や考え方に変化が生まれています。

 

 

ケガをして思うんですが、
自分が車椅子になって、視点が変わり、見るものが変わって、考えるコトが変わってきました。

 

車椅子生活の今は、なんとなく、「2回目の人生を歩み直しているような気がする」んです。そう考えると、人より倍得したような気分になります。

 

 

得した気分なんですよ、車椅子なのに。笑

 

 

さらに、僕は再歩行を目指して毎日リハビリしているわけですから、死ぬ頃には

 

「サッカーを していた30年、一度歩けなくなって車椅子になった●年、そしてもう一度歩けるようになった●年…」そんな風に人生を3度味わおうとしているんです。

 

なんて、濃い人生なんだ、なーんて風に思えて来ます。そんな風に、以前と違う自分の感情を感じるようになっています。

 

さて、本題ですが、

 

「車椅子の人が、砂浜を走れると楽しいのか?」
まずその質問について。

 

 

僕の体験談ですが、
「楽しかったし、嬉しかったです。」コレが本音です。
楽しかった要因は2つあるかなぁと。

 

1つ目は、純粋に、みんなと一緒にビーチ上に座ったり寝転んだり、非常に気持ちよかったです。

ビーチって、こんなにも気持ち良いもんなんだなと、実感しました。

それは、車椅子になったからこそ、感じられたことだと思います。

 

 

たまに海外に行くとすごい開放感を感じますよね。

車椅子だと、ビーチをたまにしか味わえない。その分、そのありがたみというか、貴重さも相まって、非常に開放感を感じました。

 

そして2つ目。

「これまでできなかったコトができた!目の前の(砂浜でズボッとハマってしまう)バリアを乗り越えてやったぜ!」っていう達成感がそこにはありました!!

 

コレは、障がいのある人で無くても、感じられるコトでは無いかと思います。

 

目の前の壁を乗り越えた。できなかったことができるようになった!

コトの大小に関わらず、何かを成し遂げたコトは大きな感動、自信を与えてくれます。
そんな感情を得ることができました。

 

 

「海には入れるの?」
という質問に対して。ランディーズという、車いすを1台設置予定です。ランディーズを利用すれば、海に浮くこともできるので、車椅子に乗って海にも入れます。

 

ランディーズ0401

 

 

ただ、そのためには車椅子からランディーズへのトランスが必要になります。もちろん、皆さんに海に入ってさらなる感動を味わっていただきたいと思っていますが、人により障がいのレベルは違うので、全てを我々で介助、サポートするコトはできません。

 

 

ですので、介助が必要な方は、必ず介助人と一緒に来てください。もし手を貸せる簡単なコトであれば、もちろんボランティアスタッフやライフセービングクラブのスタッフさんがサポートします。

 

 

そして、そのサポートのココロ、行動が、周りにいる方々にも、伝播していけばとても嬉しいです。

 

 

今日は、以上です!

 

 

追伸
明日はいよいよRe:Walk Projectのイベントです!!何が起こるか分かりませんが、楽しんでやってこようと思います!!

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