キドリハ通信 KIDOREHA BLOG
障がい者だからこそ、子育てで得られる4つの幸せ。 2019年5月28日(事故から4年と35日) 2019年05月28日 23時44分51秒
Vol.32 キドリハ通信~欲しがりません立つまでは第6章〜
こんばんは。
脊損者の友人が、妊娠、出産、子育ての不安を吐露していたので、今日はタイトルのように、障がい者、車イスだからこそ、子育てを通して得られるかけがえのない幸せを4つ紹介したいと思います。
今まさに不妊治療に奮闘中の方の中には、「自分が運よく生まれたからって自慢して…」と不快に思われる方もいるかもしれません。
でも、たいてい、障がい者にとって、不妊治療の苦労や子育ての不安が語られがち述べられているので、今日はあえて、得られる良い点を考えたいと思います。
※もし、お悩みの方は、不妊治療の情報を必要としている方は、メッセージをいただければ、僕の経験、分かる情報は可能な限りお伝えします。
今回の内容は、
人生において、良い部分があれば必ず悪い面があるという考え方をもとにしています。
つまりは、苦労や不安があるということは、その分、得難い幸せもあるはずです。
その点を紹介したいと思いました。
幸せ①:子育て全てがリハビリになる☆
子育てをしていると、一人で生活するときにはない動きが必要になることがよくあります。
例えば
・オムツを替える
・床から抱え上げる
・肩車する
などが代表される動きでしょうか。
オムツを替える時は、車椅子から身を乗り出しつつ、子どもが動き回るのを阻止するべくすばやく動かなくてはいけませんし、普段、10キロほどの重さの物を床から拾い上げることはありません。転落のリスクがあるので。
また、肩車なんて自分の子どもが生まれない限りしよつとも思わないでしょう。笑
先に述べたように、このような動きは転倒や物の落下のリスクがあるので、基本的には避けて通ります。
でも、子育てをしていると必要に迫られたり、できると家族の負担を減らせたりするので、父親としては頑張りたくなります。
でも、もちろん安全第一。
だからこそ、オムツ交換で身を乗り出す際に背筋のパフォーマンスを高めたり、床から息子を持ち上げる時の車椅子とかカラダの角度を何度も何度も試行錯誤します。
そうすると、今まではできなかった動きを獲得できたりします。
これはまさに、子育てがリハビリに与える好影響です。
ちなみに、肩車はできなくても子育てに何の支障もありませんが、笑
やっぱり肩車やりたいじゃないですか〜笑
肩車すると、子どもは上機嫌です☆
幸せ②:子どものおかげで想像力、計画力が磨かれる
車椅子になると、何か行動する際、周到な計画が不可欠です。
なぜなら、車椅子だと不測の事態が起きたり、動線にバリアがあったりして、健常者よりも時間がかかったらするからです。
何か起きても予定通り生活ができるよう、
出来る限り自身の行動を想像し、計画を立てます。
子どもができると更なる準備が必要です。
例えば、車の送迎などを伴う場合、、、
自分一人で子ども(赤ちゃん)をチャイルドシートから安全に乗り降りさせるのは結構時間がかかるため、基本的には、出発地と目的地で誰かがスタンバイしている必要があるので、事前に家族と予定をすりあわせます。
また、家の中においても行動の順番を色々考えます。
車イスで子どもを抱っこしながら生活しようとすると、
抱っこしながら荷物を持つ、運ぶことが難しいために、
先に食器を運んで、洗い物を済ませて、、、
子どもを抱っこするのはその後で、、
でも子どもがソファーから落ちないように目を配りながら…
みたいな感じで、自分の動きも細かく想像・計画しながら生活します。
そういう意味で、
以前よりも計画力が磨かれるんです。
幸せ③:子どもが超デッカい男に育つ可能性が高い(個人的な見解)
障がい者の子どもは、生まれながらにして一番身近に障がい者がいることになります。
物心ついた頃には、すでに車イスを押していることでしょう。
帰国子女の子が自然と語学を習得するように、
障がい者の親をサポートすることがごく当たり前の環境になるハズです。
もしかすると、父親が障がい者ということでイジめられるかもしれません。
それをも笑い飛ばし、むしろ親父をイジって笑いがとれるくらいの男になってくれると良いな、
いや、なるに違いないと思い込んでいます。
人一倍、他人を思いやり、相手のことを考えられるようになるになって欲しい。
僕の子はまだ0歳ですが、
だいたい5歳くらいになると、子どもが手伝ってくれるようになるとも聞きます。
5歳から毎日のように車イスを押している子は、
健常も障がいも別なく接することができるだろうし、
障がいに関係なく、困っている人に躊躇なく声かけができる、器のデカイ男になってくれるでしょう。
(あくまでも、希望的観測ですが笑)
幸せ④:親父の背中を至近距離で見せられる
5歳の子どもが、親父の車イスを押している姿を想像してみてください。
毎日、オヤジの後ろ姿を真後ろで見続けることになります。
障がい者は健常者に比べて、日常生活の中でできないこと、困ることが健常者より多いと思います。
ドラゴンとの戦いの中で排泄の失敗も、落胆する姿も見ることでしょう。
ただ、その失敗を反省し、次へとつなげる。
その中で自分と向き合い、一人の人として、どう生きていくか。
もがき、葛藤し、必死に生きていく姿を間近で見せられる。
障がい者だからこそ見せられる背中があると信じています。
そんなことを考えていると、
子育てはかけがえない日々だと実感できます。
以上が、今思いつく幸せです。
改めて、太陽が生まれてきてくれたことに感謝です。
「親が子どもに恥ずかしくない生き様を見せるのが、何よりの教育」by美輪明宏
追伸
今日、5月28日は妻の誕生日。
この場を借りて、太陽を生んでくれて「ありがとう」を伝えたいと思います。
彩ちゃん、誕生日おめでとう。
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