キドリハ通信 KIDOREHA BLOG
2015年8月28日、入院89日目。(事故から148日目。) 2015年08月28日 20時02分27秒
動画は、昨日のPTの歩行訓練の様子です。
右足、左足、交互に見て~ 交互に前へ。
脚は動かないので、骨盤を動かして進みます。
右足を進めるときは、左足に体重を乗っけて、右足を浮かせて、右の骨盤を前へ…
これで足を踏み出せます。
この繰り返しです。歩行訓練をすること、それは、足の感覚が戻らないとできないと思っていた歩行をしているという喜びがあること、そして同時に足への刺激を与えることで感覚を戻すための直接的な影響を生むはずだと信じられることができます。
毎日、長時間でも歩きたい。歩きたい欲求がどんどん湧いてきます。
今週から立ち・歩き始めて昨日で4日目、どんどん安定感が出てきました。
そこで、今日は更に次のステップへ。今日は歩行器での歩行にチャレンジします!乞うご期待。
改めて復習ですが、頸椎損傷の方は基本的には損傷した首から下が麻痺するので、腹筋や背筋なども使えず、腕・手にも麻痺がある方が多いです。
その方も同じく、手にも麻痺が残っています。
見た目はすごく健康的、そして物腰の柔らかい爽やかな50代男性です。
食事の席ということもあって、食について話をしました。
その方は腹筋のみならず、横隔膜の動き?も麻痺しているため、空腹や満腹の感覚もないそうです。
テレビやらネットやらで料理を見て、目で見て美味しそう!食べたい!と思ったら、家族に持ってきてもらうそうです。
だけど、その食べ物を目の前にして、一口食べて、興味が無くなるそう。
視覚の欲求が満たされ、あとは満腹になることもなく、空腹感が無くなることもない、というか元々空腹感がないので、心だけがなんとなく満たされてハイ終わり。
みたいな感じだそうです。
その方はとても心の整理ができてバイタリティの高い方なんです。
人間の体はすごい仕組みがあって、僧帽筋(肩周りの筋肉)を使うと広背筋など、背中側の大きな筋肉も引っ張られて鍛えられるらしいんですが、僧帽筋の麻痺が少ないその方もそれを知ってから毎日500回、僧帽筋の筋トレをして背中側の筋肉を使えるようにしたそうです。
そのくらいバイタリティの高い方なんです。
そんな方でも、腹筋など前側の筋肉をつけるのは難しいそうなんです。
だから、満腹感、空腹感は未だに得られない。それがとても悔しいと言ってました。
食べたいものを食べて、美味しいと感じて満腹になる、それってとても幸せなことなんだと思いました。失禁が気になる僕も、美味しい幸せ、お腹いっぱいの幸せを大切にしなきゃなと感じる話でした。
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