キドリハ通信 KIDOREHA BLOG
2016年2月3日、新生活54日目。(事故から307日目。) 2016年02月03日 10時00分03秒
vol.27キドリハ通信~欲しがりません立つまでは第2章~
皆さんおはようございます。
昨日は久々の通院の日、リハビリ病院での訓練をしてきました!!
今日も朝1番にストレッチと歩行訓練を終えました。退院後、自宅(実家も含めて)での歩行は通算5,438歩になっています。
実は、病院にいる時より早いペースです。毎日歩くこと、継続しています。
さて、今日の配信は海外視察の続きです…
<1/21 リハビリ海外視察”3日目”>
オーストラリア3日目、この日は午後の空いた時間を利用してホテルの近くにあるゴールドコースト病院を見に行き、その隣にあるグリフィス大学を見学しました。
ちなみに、グリフィス大学は、ペリー先輩(1/21キドリハブログ参照)が再生医療について共同で研究している大学です。
午後はすでに授業が終わっていたのか、学生はほとんどいなかったのですが、広大な敷地にとても綺麗な学内施設があったので、奥さんと一緒に散歩をしながら…
「また、お互いの大学(僕は筑波、奥さんはノースアラバマ大学)を一緒に見にいきたいねぇ。」なんて話をしてました。
学内のいたるところでバリアフリーも徹底されています。
ゴールドコースト大学病院は、仮に僕がオーストラリアでのリハビリ留学中に倒れたり非常事態になった際に訪れる可能性があるので、立地やアクセスを確かめておきたかったんです。
トラムを降りてすぐ目の前にありますし、とにかく綺麗で、とにかくデカイ!
食堂がとてもつない規模のスペースだったので、ちょっと興奮してしまいました。
憩いのスペースもまた壮大です。
ただ、ついでにPTやOTの訓練を見れないかなぁと思って院内を車椅子で探検していたんですが、入院患者さんがいるようなところは、手前に受付があって止められてしまいました。苦笑
残念…
そして、この日は夜にオーストラリアでPTをされている長谷川さんにお会いして食事をしながら色んな話をうかがいました。
長谷川さんとは初対面で、視察に来る前に、現地で活動されてる日本人はいないかと調べていたところ、ゴールドコーストで理学療法士(PT)をされているのを知って、ダメ元でメールをしたお相手です。
ダメ元でしたが、「会いたいと思った人に自分の想いを伝えてみるのはタダ。だからダメ元でも連絡してみた方がいい。」という奥さんの方針に乗っかって、出発直前にメールをしてみたら…
なんと、速攻返信をいただき、更にお忙しい中お時間いただけるということで、この日の夜に約束していました。
まずは行動してみるコトの大切さをココでも教えてもらいました。つくづく奥さんには頭が上がりません。笑
長谷川さんには色んなオーストラリアでの理学療法事情をうかがいました。
まず、大きく違うのが理学療法士のステータス(立ち位置)です。
オーストラリアでは、理学療法士の資格をとるためには医者や弁護士などと同じくらい高いハードルを越えなくてはならず、そういった側面もあり社会的な立ち位置が(少なくとも日本と比べて)高いようです。
また、世界のPT界をみた時に、
アメリカ、イギリス、そしてオーストラリアが世界のトップレベルにあるようです。
そういうこともあり、長谷川さんも、勉強会で日本を訪れたりもされているようで、今後はもっと頻繁に知識やノウハウを伝えに日本に行きたい…そんな想いも語ってくれました。
実際、長谷川さんも今はPTとして開業していて(リハビリ院を開業するイメージだと思います)、個人でリハビリを指導しています。
日本では理学療法士は病院に所属しているので、その辺りも立ち位置の違いが表れています。
更に、医者と連携をしてリハビリを進める際も、医者とPTが縦関係というよりは、(少なくとも日本と比べて)横並びのメディカルチームとしてリハビリ内容を決めていくと言います。
日本では、リハビリをしていても、「それをするには医者に許可をもらわないと…」という場面が出てきます。
僕自身も、入院中、そういう場面が何度かありました。でも僕の場合は、主治医の先生も一緒に相談したながら、僕の意思・希望を尊重していただいていたので、とても恵まれていたように思います。
…この違いをふまえて1つ思うことがあるんですが、日本では、お医者さんが「一生歩けない」と言うと、PTでも歩けない前提での車椅子復帰を目指したリハビリが始まります。
PTさんと患者が立つ・歩く練習をしたくても、それは意味がないから車椅子をこぐ練習をしなさい。となります。PTさんがお医者さんにコレはしても良いですか?ダメですか?みたいなジャッジをあおぐ関係にあります。
日本と世界のどちらが良い、悪い、ということではないのですが…そういった医者優位の関係値が、日本医療の完全麻痺の患者に対する「足を使わずに生きる」ためのリハビリしかやらない現状をつくっているとすれば、、、それは残念だなぁと思います。
(もちろん、お医者さんの中にも色んな意見、考えの方がいらっしゃると思いますが、あえて日本医療としてくくらせてもらいます)
その他にも、長谷川さんにはゴールドコーストの住環境や国民性などの話を聞きつつ…タイムリミットがあり話きれなかったので、オーストラリアにリハビリ留学をすることになった暁には是非もう一度食事に行きましょうと、再会の約束をして別れました。
話を聞いてまず思うのは、やはり日本にいるだけでは情報は限定されているということ。
外に出てみると、日本の基準が必ずしも世界基準ではないことだってあります。
どっちかが良くて、どっちかが悪い、そう言いたいわけではありません。
でも、色んな情報、色んな考え方を知ったうえで、前向きに生きるためには、自分の考え方に合ったリハビリを選択できるような情報と選択肢がもっと日本にあるべきだなぁと思いました。
その為に、少しでも自分が得た情報を、これからも発信していきたいと思います。
「自分から情報発信をすれば、人は集まってくる。そうすれば人生の師ともいつか出会える。 」
by久米信行
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