キドリハ通信 KIDOREHA BLOG

「車いすになって叶ったもう1つの夢。」2017年9月17日(事故から2年と166日) 2017年09月17日 13時18分33秒

vol.23 キドリハ通信~欲しがりません立つまでは第5章~
皆さん
こんにちは。

 

今週は、兵庫県立多可高校・多可町立中町中学校の「生き方講演」というテーマでお招きいただき、
「前を向いて”歩く”ために」という題目で講演をさせていただきました。

 

参加された方は、中学3年生、415名ほど。これまでに一番多い講演会でした。
また、講演会の後、20名弱の高校3年生と座談会を開いていただきました。

 

講演中は思春期真っ盛りの中高生ならではの「リアクションの薄さ」でしたが、
座談会では予定の時間をオーバーしてもたくさん質問してもらい、
直接話ができる機会があり、非常に楽しい時間でした。

 

030

 

今回嬉しかったのは、間接的に聞く生徒の皆さんの反応がとても大きくて、
担当の先生から「私も講演会の次の日までこんなに生徒が楽しそうに話してくるのは初めてです」。
と言われたことです。

 

内容は、

 

・前向きな考え方の話
・車いすになってできた多くの夢の話
・夢を叶えるための時間の使い方の話

 

 

車いすになって、以前よりもポジティブに生きていけるようになったキッカケについて、
周りの方々との出会いや家族のサポートなどのエピソードふまえて話をさせてもらいました。

 

少しでも中高生に感じるモノを届けられたとしたら良いなぁと思っていますが、どうかな。笑

 

 

事故直後、僕がやっと車いすに座って食事ができるようになった頃に、
奥さんとこんな話をしました。

 

「歩けなくなったことで『メディア価値』は上がったカモね。笑」
と話したことを覚えています。鮮明に覚えています、病院内の喫茶店でした。

以前の僕(そこらへんによくいる何の変哲もないサラリーマン)が人生を語るよりは、
「30歳目前で歩けなくなったサッカー大好きの脊髄損傷者」が人生を語った方が、
耳を傾けてくれて、何か感じてもらえることも大きいのではないか。
だから、自分が悩んでいることや感じていることを発信していこう。

 

 

そんな風に考えていました。

 

 

表現が乱暴ですが、当時の絶望の中で少しでも強がりたかった気持ちが大きかったので、
お許しください。苦笑

 

 

ケガ以前の人生よりも、
ケガ以降の人生の方が良い人生になった。
そう言いたくて、必死でポジティブに考えようとしていました。

 

 

その後、ポジティブモンスターになっていく自分の、原点になるエピソードです。

 

 

講演中のリアクションだけでは分かりませんが、苦笑
今回話を聞いてくれた中高生に、少しでも何かを残せたとしたら、嬉しいです。

 

 

実は、、、
僕の大学時代の進路第1志望は「保健体育科の高校教員」だったんですよね。
筑波大学を選んだのも、「教員」に最も近い大学だと考えたからです。

 

 

保健体育の授業とか部活動もさることながら、
教壇に立って、生徒に人生について語ってみたいなぁ・・・なんて考えていました。

 

 

ある意味、その夢が叶ったと思っています。
教員にならなくても、車いすに座ることで、教壇に立つことができたんです。

 

 

『人生なんかなぁ楽しいもんやないんや!だから楽しまんなアカンねや』
by南波次郎(『伝説の教師』より)

 

 

コレも、車いすにならなければ叶わなかった夢です。

コメントを投稿する

すべての項目を記入して『投稿する』ボタンを押してください。パスワードは投稿したコメントを編集・削除する時に必要になりますので、忘れずに覚えておいてください。

編集