キドリハ通信 KIDOREHA BLOG

2015年8月13日、入院74日目。(事故から133日目。) 2015年08月13日 17時32分12秒

皆さんおはようございます。
通信もおかげさまで40回になりました。

昨日は日航機墜落の特集を見ていました。
事故で520人の命が亡くなる。

人生とか運命って何なんやろうって考えていました。

被害者面したい、そんなつもりはないです。

でも、人生ってどーゆー基準で決められるの?ってまた考えたりする、リハビリ中のメンタルとしてはあんまり良くない状態ですね。

そんな時はいつも、事故直後に先輩からもらった言葉を反芻しています。

「事件、事故、災害、起こる事事態には、理由はない。それをネガティブに受け止める人は、人生にとって事故はネガティブなものになるだろうし、それを乗り越える人は、人生にとって事故はポジティブになる。誰の責任でもない。理由はない。」

何の答えも出ないのに、事故と人生との因果を考えてることは人間にしかできない悩みだと思うけど、それを考え始めると自分の心が弱くなる一つのパターンです。

それを断ち切り、いかに前向きに進むか…いつももらった言葉を強く思うコトで前を向き直します。

あとは、応援してくれる皆さんの顔を想像するんです。

今の状況で、どう行動すればみんなが木戸スゲーなって思ってくれるかを考えるんです。そしたら答えは一つしかなくなる。前へ進む。先を見過ぎず、今目の前のリハビリに全力で臨むこと。

また、昨日、訓練の自主練中にこんなコトがありました。

僕はいつも通りプッシュアップの練習。

すると、隣にいた頸椎損傷(首の脊髄損傷)の方に、「腰あたりも利くんですか?」と聞かれました。

頸椎損傷の方は、基本的に首から下の神経が麻痺していて、腹筋も利かなければ腕、指先に至るまで十分に動かせない。

横にいた方も首から下が麻痺しているので、倒れないように上半身を支えるのでやっとです。

質問に対して「そうですね。」としか言えなかった僕に、

その方は「良いですね。」の一言で会話は終わりました。

良いでしょう?

と自慢するわけにいかないし、そんなに良くないですよ?と言うのも嫌味でしょう。

そう思うと何も言えませんでした。

損傷部位が数センチ違うだけで、動きの自由度が大きく違うことは事実なんです。

僕は訓練次第で日常生活のほとんどを自分で行えるようになる。

頸損の方は食事を食べるコト、歯を磨くことなど大小様々な介護が必要になる。

心が弱くなるもう一つのパターン…

『無い物ねだり』ですね。

僕が、周りの人を見て「ケツが、足が少しでも利いて良いなぁ」と思うのと同様、僕を見て「腕が、そして腹筋が使えて良いなぁ」と思ってる人がいる。

人と比べる無い物ねだりは底なしで尽きない。

そんな時は、事故直後からの自身の成長に目をやるようにしています。

「もう前と同じように話すことはできないと思った。」
事故直後、ボコボコの僕を知る奥さんはそう言います。

周りの人と比べるのではなくて、事故後の自分がどれくらい成長したか、そう思うと今の自分の存在が奇跡にも思えてくる。

また今日の訓練を精一杯やろうと思えてくる。

ただ、絶対もう一度自分の足で立つんだという、自分の将来への『無い物ねだり』はずっと信じて持ち続けたいと思っています。

今日の最後は、自主練でやっている車椅子の重り引きの動画でお別れしたいと思います。

お見舞いでいただいたイヤフォンで、同じくいただいたミスチルを聴きながら車椅子を漕ぐ、結構好きな時間なんです。

~高ければ高い壁の方が登った時気持ち良いもんな~♬

ってことで、今日も登っていきます!車椅子でね。
<動画を見る⇒Youtube>

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